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マヨやドレッシングは食べてもいいの? 油が気になる調味料の使い所

 生野菜を食べるときって、どうしてもドレッシングやマヨネーズが欲しくなることはあると思います。でも「油ドバドバかけてるだけじゃ……?」って、ちょっと罪悪感がよぎることもあるはず。結局あれらは健康によいのでしょうか? 今日はそんなマヨネーズとドレッシングの、ちょうどいい付き合い方をお話しします。

目次

結論

  • マヨネーズやドレッシングは野菜をおいしく食べるためには有効かも。
  • 基本的に「油と塩の調味料」と考えればOK。
  • ナトリウム量はそれほど多くないため、うまく使えば減塩中でも活用できる。
  • 太りすぎに注意しながら、量と頻度をコントロールして使えば問題ない。

マヨネーズとドレッシングとはなにか

マヨネーズとドレッシングの代表を決めるならやっぱりキユーピーマヨネーズ

 メリットを検討するにも、デメリットを検討するにも、まずは定義をしっかりしないと論点がぶれてしまいます。今回はシェアが大きそうな製品を対象にすることにします。

 売れ行きを確認すべくウレコンを参照してみました。

 調べ方によって結果は変わるかもしれませんが、本稿ではキユーピーさんに日本のマヨ業界とドレッシング業界を背負って立っていただくことにします。がんばれキユーピー!

野菜をおいしく食べるための力になってくれる

 次に、マヨネーズとドレッシングにはどんな効果があるかを考えます。

 食材なんて自由に使えば良いものではありますが、メジャーな使い方は野菜をおいしく食べることの手助けでしょう。

 私もこの記事書くまで知らなかったのですが、マヨネーズによる野菜の苦味低減効果に関する発表がなされていました。一文引用してみましょう。

ゴーヤ、ピーマンをマヨネーズで加熱調理した試料は、植物油を用いた試料と比較して、より苦味が低減していることが官能評価により明らかとなった。

マヨネーズによる野菜の苦味低減効果

 実感としては私もそう感じます。納得感のある一文です。

ヨシ

ただし、この報告をしているのがキユーピーの方々なので、身内びいきな結論を出してしまうかもしれない点は念頭においておきましょう。

 まあ、マヨネーズやドレッシングをかけたら野菜をおいしく食べられるか否か、なんてことはご自身の感覚で決めてよいことです。

 まとめると(マヨやドレッシングが好きな人にとっては)マヨネーズやドレッシングを使うことによっておいしく野菜の摂取量を増やせるというのが一番のメリットと言えるでしょう。

そもそも何が入っているのか? マヨやドレッシングには油と塩が入っている

 端的にいえば、マヨネーズとドレッシングには「油」と「塩」が入っていると捉えれば良いでしょう。

 え、酢も卵もごまも入ってる? はい、もちろんそれは承知しています。

 ただ、本稿の目的は「マヨネーズやドレッシングを使うことで健康に影響を与えるか否かを解説すること」です。

 キユーピーの公式サイトによるとマヨネーズ1回の平均使用量は大さじ1杯(15g)とのことですが、その中に含まれている酢や卵はせいぜいが1mlとか1gとか、その程度でしょう。

 酢や卵やごまをこれっぽっち摂取することによって、何か健康に影響を及ぼしそうでしょうか。いや流石にしないでしょコレは。無視してしまいましょう。

入っている油をどう捉えるか

油の種類は悪いものではない

 マヨネーズにもドレッシングにも食用油脂が含まれていますが、これは何の油脂なのでしょうか? キユーピーの公式webサイト「原料のはなし」を参照してみます。

キユーピー マヨネーズでは菜種油大豆油などをブレンドした植物油を原料に使用

キユーピーwebサイト「原料のはなし」より引用

 また、ごまドレッシングはどうだろうと思い、キユーピーに問い合わせてみたのですが、以下のようにご回答いただきました。

食用植物油脂は、主にごま油大豆油ですが、その他の食用植物油脂を使用する場合もございます。商品仕様上の機密事項となるため、その他の食用植物油脂の詳細はお答えいたしかねます。

キユーピーへの問い合わせの回答
ヨシ

余談ですが、3時間で返信いただけました。仕事早い! ファンになっちゃう!

 つまり、マヨネーズもドレッシングも菜種油、大豆油、ごま油などの植物油が主体と言えますね。

 以前オリーブオイルの記事で書きましたが、菜種油や大豆油はそんなに悪いものではありません。ごま油は比較的高価なのであまり触れませんでしたが、脂肪酸の比率で見ると、大きなデメリットがない油と判断できます。

 ということは、マヨネーズやドレッシングから油を取ること自体は怖がらなくてよさそうです。 

注意
脂質異常症でLDLコレステロール管理が必要だったり、膵炎を起こしていたり、様々な理由で脂質の制限を控えるべき例外もあります。

たくさん食べると太ってしまう

 じゃあいくらかけてもいいんですか!? ヤッター!

 そんな訳はありません。マヨネーズやドレッシングの摂り過ぎで太ってしまわないように気をつけなければなりません。

 油の質が悪いものではなかったとしても、ほとんどの油は1gで9kcalです。摂りすぎれば太るのは当然です、マヨネーズ1食分で100kcalですからね。

 肥満は様々な病気の原因となるので、避けるべきです。

ナトリウムはあまり入っていない

 これは単純に比較するとわかりやすいです。

スクロールできます
食品15gあたりの
食塩相当量
マヨネーズ0.3g
ドレッシング0.5g
こいくちしょうゆ2.2g

 酢や油の風味でごまかせるので、食塩相当量は結構抑えられます。減塩という観点でみると、マヨネーズやドレッシングはじつは悪くない選択肢です。

結局どうすべき? 

 さて、判断材料は出揃いました。比較しやすいように、マヨネーズやドレッシングを使うことのメリット・デメリットを表にしてみましょう。

メリットデメリット
野菜が食べられる(総死亡率や心疾患確率を下げる)
おいしい
エネルギーを摂りすぎて太る(メタボリックシンドロームなどの原因になり得る)
ナトリウムを少し摂ってしまう(ちょっと高血圧のリスクがある)

 完全に私見で申し上げます。

 ひどい肥満でなければマヨネーズやドレッシングを使っておいしく野菜を食べるのは、どちらかと言えば健康によい食習慣だと思います。

 まず、メリットについてです。過去に、野菜についての解説もいたしましたが、1日400g程度までは食べれば食べるほど健康に良いです。

 多少マヨネーズやドレッシングを利用してでもこのメリットは取りにいきたいと感じます。

 一方でデメリットのエネルギー摂りすぎに関しては、1日トータルで見て摂りすぎなければよいので、他に調整の余地があります。

 自分の体重と相談しつつ、白いご飯をちょっと控えめにするとか、お酒や甘いジュースを控えるとか、そういうところで注意すれば良いんじゃないでしょうか。

 ナトリウムに関しても、控えられるならばそれに越したことはありません。でも、マヨネーズに含まれる少量のナトリウムもだめと言われると、もう象みたいに生野菜をボリボリかじるしかなくなってしまいます。

ヨシ

個人的にはちょっとそういう気をつけ方はしたくないなあと思った次第です。

まとめ:マヨネーズやドレッシングは上手に使えばOK

  • マヨネーズやドレッシングは野菜をおいしく食べるためには有効かも。
  • 基本的に「油と塩の調味料」と考えればOK。
  • ナトリウム量はそれほど多くないため、うまく使えば減塩中でも活用できる。
  • 太りすぎに注意しながら、量と頻度をコントロールして使えば問題ない。

 メリットとデメリットが別々の研究から導かれているので、定量的な比較は難しいですが、私の価値観を交えて解説するならこんなところです。

 こちらを参考に、よりよいマヨネーズやドレッシングとの付き合い方を見つけていらだければ幸いです!

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この記事を書いた人

管理栄養士歴15年以上のヨシと申します。
世の中の栄養情報を噛み砕き、結局どうすりゃよいのかを発信していきたいです。

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